腱鞘炎
34歳の主婦です。
以前から重度の腱消炎で苦しんでいました。
とにかく食事を取るのに障害者用の矯正スプーンで体を寄せて食べたり、自分一人では、服も着られない状態でした。医者に診てもらっても一向によくならないし、針をやったり色々試したのですが、まったく良くならないどころか、悪くなる一方でした。
本当に自分が情けない、箸ならずスプーン一本まともに持つ事ができない私、このままなら死んでしまった方がいいと何度思い詰めたことかわかりません。大げさだとお思いになるかもしれませんが、そのくらい悩んでいました。
そんな私を見るに見かねて、東京の知人が先生の事を教えてくれたのです。藁をもつかむ気持ちで、先生の所に電話しました。
「先生にお願いします。私の両腕の腱消炎を治してください。治ることができたら、何でもしますから。」
すると先生は苦笑しながら一言、
「そんなことだったら、すぐ良くなるよ。」
あまりにもあっけらかんと答えられました。
なんだか私はうろたえてしまって、今までどんなに治療を受けても治らなかった事を話して、
「それでも治す事が出来るのですか?」
と、先生に問いただすと先生は、ちょっと寂しそうに言いました。
「私は、医者じゃないけれど、あなたが治りたいという気持ちがなければ治らないよ。治したいという気持ちがあるなら来てください。」
狐につままれたような気持ちでしたが、友人は、自信たっぷりに先生のところに行く事を勧めました。絶対大丈夫だから、と。『絶対』なんて言葉がこのとき対象できるとはまったく思っていませんでした。
とにかく先生に会う事にしたのです。
先生は、私の腕を見るなり、
「ひどい腕だね。可愛そうに痛いでしょう?すぐ助けてあげるからね。でも、約束事をしてもらいたい事があるのですよ。治療が終わっても自分で教える事を続けて下さい。そして、治療が終わったら自分の両腕で食事を取って下さい。スプーンを使わず箸で食べて下さい。」
絶対できない!無理です。私が心に思っていたら、
「私を信じなさい。今からあきらめていたら、何も出来ませんよ。」
と先生がいきなり言ったので、
何?この人私の考えがわかるの?!、気持ち悪い・・・と思ってしまいました。これ以上何か考えていると何言われるか分からないので、考えないようにしようと思いました。
先生が私の腕の治療に入ると、私の腕の本当に傷む部分を迷わずさわったのです。そうするとかなりの激痛が走りました。治ることができるのなら、我慢してやると思いました。正味15分か20分位かかったのでしょうか、
「はい、終わりましたよ。」
と言われましたが本当に治ったのだろうか、不審に思い、腕を動かしてみました。あれ?・・・。痛くない。動かしても痛くない。食事も頂いたのですが、手が痛くない。箸が持てた、お茶碗が持てた。嬉しかった、涙を流しながら食事を頂きました。
本当に感謝しております。そして、今はあの頃の事が夢のようです。こんな不思議な力を持った方がいるものなんだ、と自分が体験できた事をとても貴重に思います。