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新宿のAさんより

心霊現象~言霊(ことだま)~


最近のことですが、私の知人あや(仮名)が話してくれたことをここに綴らせていただきます。

それは、2年前のことでした。
あやの高校時代の同級生が登校途中、トラックにはねられ、即死してしまったそうです。
あやにとって、亡くなった彼女は、学校で話ができる唯一の友人でした。彼女の突然の死という、二度と再び会うことができない悲しみは、どうしようもなくあやに押し寄せてきました。

「できることなら、もう一度彼女に会いたい。」
あやは、いつも私に話していました。
「どうしても彼女を成仏させてあげたい。もし魂がさまよっているのなら、あの子の家に連れて行ってあげたい。どうか、お願いします。」
あやの一身の願いから、巌賛先生にお願いして、『言霊』をしてもらうことになりました。

今まで会えなかった親友同士の時間が、少しだけ動き出しました。
「あやちゃん、会いたかった。私の時間は、あの事故のときからずっと止まったままなの。おとうさん、お母さんに会いたい、そして家に帰りたい…!でも、途中までしか行けないの。家の中に入れない。あやちゃん、私を助けて…!」

そして二人は、一緒にすごした時間のことや、学校でのことなどの思い出を話し合い、2時間という短い時間が過ぎました。
あやは、泣きながら何度も何度も親友に別れを告げました。

彼女の気持ちを知って、あやはこの親友のご供養を改めてお願いしたことは、言うまでもありません。

実は、まだこの後日談があります。
ご供養がなされてから数日後、彼女はあやの枕元に立って、泣きながらお礼を言っていたそうです。そう、それは喜びの涙でした。
「お父さん、お母さんにも、そしてお姉さんにも会えました。そして、あんなに帰りたくても帰れなかった私の家に帰れました。家の中に入って自分の部屋を見ることができました。昔のままの私の部屋へ…、私があの朝学校へ行くまでの、あの事故に遭う前のあのときのまま、少しも変わらずそのままの私のものが、あの部屋にありました。
帰れたんだ。やっと家に帰れたんだ。うれしかった。あや、ありがとう、先生、ありがとうございました。」
 
そう言って彼女は消えていったそうです。あやは、夢を見ていたのかと思い、目を覚まして自分の枕元をを見回してみると、彼女が立っていた場所がそこだけ濡れていたそうです。
「不思議と怖くはありませんでした。きっとまたいつか会えるよね、友達なんだから。大好きな親友なんだから。」

言霊も心霊現象の一つです。目に見えない不思議なこと、たかが1枚の写真によって明かされる事実、時としてその人の人生を狂わせてしまうことさえあります。
仲のよかった友達関係が突然に壊れてしまったり、家庭内に不幸が訪れたり、不可解なことが起きたりするのも、霊的な影響のひとつと考えられます。

もう一度貴方の周りを見回してみてください。                               巌賛